先日、友人のお子さんの就職の相談を受けました。
現在大学三年生で、いくつかの業界を考えている中で、
コンサルティング業界に興味があるらしい。
「仕事内容やどんなスキルが求められるか?」
そんなことを聞かれました。
そして、私は一つ一つの質問に丁寧に答えました。
でも後になって、彼の質問に直接答えるのではなく、
もっと違う視点で答えてあげるべきだったと後悔しました。
その息子さんが求めているのは、私が20年前にやっていたのと同じ事。
周りの学生と同じ情報を得て、同じような価値判断で会社を決めようとする。
知名度、ブランド、安定さ、やりがい・・・
これらはすべて「外」から見た情報というか、
個人の集合体である組織がなし得た結果でしかありません。
社員一人ひとりの思いや考えは見えないのです。
人は、見えているものではなく、見えていないものに
目を向けないと物事の本質は分からないにもかかわらず。
給与や休日などの福利厚生を気にする人もいますが、
入社当初からそれなりの収入を得てしまうと、
自分の能力を勘違いするだけです。
お金を稼ぐとはどういうことか
を自分の頭と体で腑に落ちて理解していないと、
大人になって相当苦しい思いをします。
社会がどういう構造になっていて、誰が強者で誰が弱者で、
どんな理由付けがあって
お金を稼ぐことができることになっているのか?
そういう視点を若いうちに持っておかないと大変なことになります。
大学までの教育で、さらには会社に入ってからの教育でも、
そんなことを教えてくれるところはありません。
だから似たような考えの個人と組織が出来上がり、
競争力も上がりません。思考停止の人間が増えていくだけです。
私は、3年ごとに転職をし、海外で働いたり、自分で会社を経営して、
とにかく自分を薄めようとしてきました。
それでも組織・社会のコード(常識)にどっぷりと浸ってしまい、
今に至ります。
だからこそ、今からでも常識を疑い、思考をして、
自分の言葉で世の中に働きかけることをしないと、
本当に権力者に利用される人生を送ることになるでしょう。
そのことも気づかないまま人生を終える人は、
ある意味幸せなのかもしれません。
数日前に、行きつけの外食チェーンで
なじみのバイトの女の子が就活中と聞きました。
大企業や名の知れた会社ではなく、
建築とデザインで新しい事業を展開する
スタートアップ企業の面接を受けたとのこと。
彼女は恐らく、
どんな会社でも自分を価値上げしていくことができる人間だと感じました。
Posted by 奥富 宏幸 at 16:50 | 働く | この記事のURL | コメント (0) | トラックバック (0)
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