今の世の中を俯瞰してみると、どんなことを考えますか?
GAFAを初めととするグローバルIT企業が、既存の業界の地図を変えました。
それは車や水といった商品単体を売るのではなく、インターネットとITを駆使して、
商品やサービスを使用するための「場」を売っているからです。
日本の十八番であった自動車産業も大きく変わりました。
所有欲を満たしたい若者は減り、
カーシェアやモビリティーの方向に舵を取らざるを得なくなりました。
Googleやテスラなど新興企業が、全く新しいコンセプトの自動車を出しています。
日立は社会インフラ、富士フイルムは化粧品や医療分野など、
従来の製造業から脱却して、新しいサービスの柱を立てました。
大企業ですらそんな状態なのですから、
中小企業、個人事業主はどうすれば生き残ることができるのでしょうか?
持続的に成長するために、何をすればよいのでしょうか?
その答えは、どこにもありません。
ベストセラー本を読んだり、
有名セミナーに高いお金を払ったりしても意味がありません。
それらの内容は、著者や講師が出した成果の一部を抽出しただけのもの。
要は、成果を出すための考え方を抜き出したものです。
でも、その考え方をどのように構築していったのか、
「思考の道筋」とでも言うべきものは、
当の本人にしか分かっていません。
これからは、自分で新しい考え方を構築し、
それを形にした人だけが成功と成長という
美味しい果実を得ることができるのです。
もうそろそろそのことに気づきましょう。
もしかしたら、気づいているのではないでしょうか?
それでは、新しい考え方をつくるにはどうしたらよいと思いますか?
まずは、今まで自分が信じてきた考えを否定しなければいけません。
これは相当辛いことですし、多くの人はそれができないから、成長も成功もできません。
過去の成功体験や業界の常識なんて、
とっとと捨ててしまいましょう。
その自己否定が、新しい考え方をつくる第一歩です。
例えば、格段に儲かるペットサロンの事業アイデアを考えてみましょう。
皆さんならどんな風に”考えますか”?
例えばこんな考え方はどうでしょう?
1. 構造を見る
現在のペットサロンビジネスが成り立つ背景(構造)を考える
例:
少子高齢化、独身世帯、子離れ、
癒やしの存在や話し相手が欲しい、健康増進
忙しい現代人
2. お客の心の声を抽出する
ペットサロンビジネスが成り立つ背景を踏まえて、お客の声なき声を想像してみる。
例:
子供・パートナー・自分の代わりが欲しい、分身
人づきあいに疲れる、孤独と束縛、通じ合いたい
きれいにしてあげたい、人の目が気になる。
3. デコードする
抽出されたキーワードを「逆」「上」「先」の視点でデコードする。
その際、目に見えない価値、手間のかかることを考慮してみる。
また、「ペットサロン」という言葉から遠すぎず、近すぎない視点も持つ。
例:
「逆」犬の気持ちなんて分からない。人間のペット化。
「上」生きるための鏡を磨くサロン。ペットとの共生とペットへの強制
「先」100年先のペットビジネス。ペットのライフイベント。
4. 仕組みと仕掛けを具体化する
3.でデコードされた世界観を実現する事業アイデアを考える。
その際、【お客×売るもの×売り方】の視点を取り入れる。
例:
お客は、飼い主、ペットに興味のある人、ペットサロンオーナー等
売るものは、ペットの健康と美容、ライフイベント、記念写真、旅行、投資等
売り方は、セルフサービス、ネット経由のみ等
大切なことは考えたアイデアそのものよりも、
そのアイデアに至った「考え方の設計図」です。
「考え方の設計図」をつくることができれば、
それはいろんなビジネスにも応用できますし、
他社には見えないので、圧倒的な強みになります。
今の世の中、モノを売るのは本当に大変な時代になりました。
何か新製品を出してもすぐにマネをされ、
資金力がある会社に根こそぎ持って行かれる、
そんな構造になっています。
だから、商品・サービスそのもので勝負するのではなく、
経営哲学、文化、ストーリー、経験、
社員の人格、ブランド、歴史、信頼、
質の高い情報、場、非常識なアイデア、
最終的には、どんな言葉を紡ぎ、
新しい市場をつくるための考え方を設計していく。
そういったもので勝負していくしかないのです。
いっしょに考え方を設計してみませんか?
Posted by 奥富 宏幸 at 16:12 | コンサルティング | この記事のURL | コメント (0) | トラックバック (0)
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