昨日、将棋棋士の羽生さんが、竜王戦七番勝負で渡辺竜王に勝利し、
前人未到の「永世七冠」を達成しました。
百戦錬磨のプロ棋士がいる中で、
一つのタイトルを保持するだけでも大変なことなのに、
二十年以上もの間、複数のタイトルを保持することは凡人には想像できません。
サラリーマンで言えば、いくつかの会社の社長をやりながら、
どの会社も毎年増収増益を積み重ねるようなものでしょうか。
そんな羽生さんが、昨日の記者会見で、今後のことについて聞かれた時に、
『将棋そのものを本質的にわかっているかというと、
まだまだ何もわかっていないというのが実情。
これから自分自身強くなるかわからないんですが、
そういう姿勢や気持ちを持ってやっていけたらいいなと思います。』
また、将棋の本質については、
『将棋の世界は、基本的に伝統、長い歴史がある世界ですが、
盤上で起こっているのはテクノロジーの世界。
日進月歩でどんどん進んでいます。
過去の実績で勝てたといっても、
これから先に何か盤上の上で意味があるかと言われれば、
あまり意味がなくて。常に最先端を探求していくという思いでいます。』
とおっしゃっていたのが、とても印象的でした。
あの羽生さんが、
「将棋の本質はまだまだ分かっていない」
「過去に何回勝ったという実績があっても、
それが日々進化している”現在”の戦いにはあまり意味はない。」
とおっしゃっているんですよ!
最近は、ネット上にいろんな「答え」らしきものがたくさん溢れていますね。
まとめサイトや知恵袋などでも、いろんな人の「答え」らしきものを
見ることができます。
「理解する」にもいくつかのレベルがあると思います。
例えば、将棋だったら、
・駒の動かし方を知る。
・定石を覚える。
・詰将棋を覚える。
・自分の基本的な”型”をつくる。
・過去の棋譜から学ぶ。
・相手の意図と自分の対応を昇華していく。
・大局観を研ぎ澄ませる。
・将棋を通した人生観まで考える。
などなどあるでしょう。
仕事でも、勉強でも、「理解する」ことにはそれぞれ段階があって、
自分が知っていることはどのくらいのレベルなのかを客観的に引いて見れると、
さらに成長できるのだと思います。
先日、仕事関係である業者に依頼したことがありました。
その業者は、あるサービスの代行業者で、業務効率化のために、
基本的なテンプレート(共通の文書)をどのクライアントにも汎用的に
使いまわしをしています。
私が依頼した内容に関連するキーワードが書かれた文書を送ってきたのですが、
その文書では私の要求する内容には全く応えていませんでした。
その業者は、私が何を求めているのかを理解しないで、その文書を送ったのか、
理解はしていたが私の会社用にカスタマイズする時間的余裕がなかったので、
とりあえずそのような対応をしたのかは分かりません。
でも、「自分が理解していることと、相手が理解していることを理解しようとする」こともとても大切なことだと思いました。
話が逸れましたが、羽生さんが「将棋の本質をまだまだ理解していない」と
おっしゃっている裏には、将棋ともっと貪欲に向き合い、
さらなる高みを目指したいという熱意を感じました。
そんな羽生さんのいくつかの名言を紹介します。
・才能とは、同じ情熱、気力、モチベーションを持続することである
・子どもは「できた!」という喜びが、次の目標へのエネルギー源になる。
・大局観と直感のバランスが大事
・勝負どころでは簡単に単純に考える
・情報は「選ぶ」より「いかに捨てるか」が大事
・積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にすること
・部分的には損だけど全体としてはプラスになることがある
・過去の経験やスキルが全く役に立たない状況に、しばしば身を置く必要がある。
Posted by 奥富 宏幸 at 16:33 | つらつら一語一会 | この記事のURL | コメント (0) | トラックバック (0)
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