今朝のNHKラジオの「社会の見方・私の視点」では、産業の発展や社会の変化に応じて、「働く」意味がLabor➡Work➡Playに変わってきているという話をしていました。
肉体労働や単純作業から分業化・専門化に移ってきましたが、現在はロボットやAIなどがどんどん進化し、今まで必要とされてきた仕事が減ってきているということです。
そして、これからは、Player、つまり自分の知識や経験を活かして、より主体的に、自由に働くことが求められる、とのことでした。
多様な「働き方」というものが注目されていますが、「働き方」を雇用形態で考えてみます。
雇用形態を大きく見れば、正社員、非正社員(パートや派遣社員)、自営・起業があります。それぞれメリット、デメリットがあります。
正社員は、組織に従属し、毎月決まった給与をもらい、仕事の役割も、制度も決まっていて、社会保険も保証されるので安心感があります。
ただ、企業もかつてのように年功序列と終身雇用を前提とした雇用形態を担保するのが難しくなっている中で、一つの会社で一生涯正社員でいられることは簡単なことはありません。
非正社員は、景気変動に応じた雇用の受け皿として一定数必要です。安倍首相は、「雇用が100万人以上増えた。」と強調していますが、実際に増えたのは、女性やシニア世代の非正規社員が増えていて、正規雇用は減っているのが実情なんです。
企業・商品のライフサイクルが短くなったことで企業は次々に新製品を出さなければならなかったり、じっくりと研究開発をする余裕もなくなり、人材も即戦力やパート社員で一時しのぎするといった短期的な視野で動かざるを得なくなってきています。
自営・起業については、それこそ会社の戦略決定かた掃除まで、何から何までやるので、自由度がある一方、リスクや責任も伴いますし、オンとオフの切り替えも難しいです。
でも、日本に存在する約385万社の会社のうち約9割を占める中小企業・小規模事業は、地域の経済や雇用を支える重要な存在ですので、個人的にはもっと自営・起業する人が増えてほしいと思います。
かつて仕事でドイツにある会社で働いていたことがありますが、彼らは金曜日の15時くらいには、週末に家族でキャンプへ行くから、とか彼女と旅行に行くからといってそそくさと帰っていくことが結構ありました。私たちは毎日夜遅くまで働いているのもお構いなしです(笑)。
その会社の中には勤務時間をきっちり監視する労働組合的な組織もありましたが、欧米は、「契約」と「権利」の社会なのですね。契約で決められたことはきっちりやるが、それ以外はやらない、というのが雇用する側も雇用される側にも共通認識としてあるんですね。
日本ではどうでしょう?
どんな雇用形態を選ぶのかというよりは、どんな生き方をしたいのか(安定か?自由か?)ということなのでしょう。この辺りは、また考えてみたいと思います。
Posted by 奥富 宏幸 at 17:12 | 働く | この記事のURL | コメント (0) | トラックバック (0)
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